プロの音楽家として活躍するためのテクニックというテーマでお話しさせていただきます。
あるプロを目指す生徒さんから周りの期待感などからプレッシャーに感じて、なかなか練習に身が入らないときはありませんか?
私はよくそういう気持ちになってしまい、練習ができなくなってしまいます。
・・・というご相談でした。
おっしゃってる意味はすごく分かって、僕もかれこれ20年弱ピアノを弾いてきて、ピアノ講師になったら生徒さんの育成プランを考えないといけないし、経営を始めたら、一つの会社として自立させないといけない。
スタジオもイベントも作らないといけない。
そんないろんなものを作っている日々を過ごしていると、周りからの期待感がプレッシャーになって身が入らないというのは、本当によくあるんですね。
自分がやりたいことと、お客さんが求めていることは、必ずしもイコールではないし、どこで折り合いをつけるかが、常について回る。
これ、ピアノの練習にも実際にあって、例えばコンクールに出たい人だと「自分が弾きたいイメージ」と「審査員が求めているイメージ」は、必ずしも一致していない時がある。
だからやればやるほど余計にプレッシャーになったりするんですね。
ただ、僕のビジネスには、多くの人が実際に携わっていて、僕がそんなプレッシャーを理由に諦めてしまうと、その人たちの目的や野望、あるいは生活に支障をきたす可能性がある。
だからプレッシャーとは向き合い続けてきたし、そんな日々を送っていると、他の場面でもプレッシャーを感じる場面で、耐性がついてきたんですね。
そんな僕から偉そうに、何か一つアドバイスができるとするならば、衝動で走り切ることができることは本当に「まれ」で、ほとんどのものが「面白いかも!」でスタートをして、前述したいろんな理由で止まってしまうんです。
ただ、やっぱりプロジェクトっていうのは、最後までやり切らないと、やり切る体力がつかないんです。
それは楽器でも同じで、どんな形になってもいいから、その曲を最後まで弾き切らないと、弾く体力がつかないんですね。
ここに尽きると思います。
この根性論のような結論は、僕自身もあまり好きではないのですが、僕自身色々試した結果「なんとかする力」が全てなんだなあと。
これが「楽しくピアノを弾いていたい」という趣味なら、全然手放しちゃっていいと思います。
ていうか、手放した方がいい。
でもプロは、そう入ってられない。
どんなにプレッシャーを感じても、どんなに飽きても、最後まで走り切らなきゃいけない。
僕から言ってあげられるのは、これくらいかもしれませんが、でもおそらく、この「粘り」が全てだと思います。
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