【諸江史耶】成功したときの副作用

今日はですね、成功が続かない原因を説明します。
これは僕が考えた答えではなくて、すでに先人が説明していてですね。

クレイトン・クリステンセンって方が提唱した「イノベーションのジレンマ」というものがあって、これが成功者が落ちていく大きな原因です。

「イノベーションのジレンマ」って一体なんなんだ?っていうとですね、成功した企業とか人が、つぎのイノベーションに遅れて失敗すること、失敗を招くことを指します。

そもそも成功した企業や人がイノベーションに遅れてしまう理由は、技術がお客さんの需要を上回っているのにまだ技術を追い求めてしまったり、新しい技術への関心が低かったりすることですね。

こういうことは音楽の世界でも多々あって、わかりやすいところでいうと、ピアニストがピアノのスキルを追求している間に、ピアノユーチューバーが覇権をとっちゃったっていうのもそうかもしれないですね。

お客さんはそこまで求めていなかったりする。もうちょっと自由に(隣の人と喋ったり、トイレに行ったりしながら)聞きたいってなったときにYouTubeがズバッとでてきた。

音楽業界(特にクラシック)は最初YouTubeのこと完全になめてましたよね。
「あれは素人がするもんだろう」って。

だから、古い音楽業界の人間はそこに対して時間の投資をしなかったんだけど、その間にスパッといかれちゃったって感じですね。

これを「イノベーションのジレンマ」っていうんです。

そこで音楽教育のハウツーの王者の移り変わりを「イノベーションのジレンマ」を軸にわかりやすくその話をしたいと思います。

大昔、音楽のハウツーの王者はピアノ教室だった。
これがYoutubeになり、アプリになった。

それぞれお客さんは誰か?発信方法は何か?先生は誰か?
を整理していくと、おもしろい答えにたどり着いたんです。

お客さんは

ピアノ教室
→ピアノをしなきゃいけない人。ピアノを習いたい人。

YouTube
→ゆるくピアノを楽しみたい人。 習う時間がない人。

アプリ
→ゆるくやりたいし、時間もないけど、YouTubeよりはちゃんと教えて欲しい人。

こういう風に流れてきている。

つぎに、それぞれの発信方法。

ピアノ教室
→オフライン。

YouTube
→PCやスマホ。

アプリ
→タブレットやスマホ。

先生はだれか?

ピアノ教室
→近所のピアノの先生。

YouTube
→プロをメインで活動するピアノの先生。

アプリ
→コンピューター、AI 。

こうやってみていくと、ぜんぶちがうんですね。
お客さんの対象が変わってたりだとか。

ピアノ教室っていうのは、ピアノを習うためには家から出ないといけない人向けにずっとやっていたから、次の時代にやってきた「家から出たくない人」の需要があるなんてとっても思わなかったんですよ。

教室ですごく成功したし、そのときはいまみたくネットはないから。スマホが音楽教育のハウツーの王者になるなんて、とても思えなかった。

もっと言うと、ピアノ教室はプロが教えるわけですけど、その何年後かにやってくる「AIが教えてくれる時代」なんてやってくると思わなかったから、先生の対象としてAI をみてなかったんですね。教えるのはプロだろって思っていたんです。

成功すると、次の時代のやり方をちょっと低く見積もってしまうし、価値があまりないように思ってしまう。

ピアノ教室からしたら、家からでない人がお客さんになると思わなかったし、動画がハウツーになるなんて思ってなかった。当時は動画って重かったからね。

次の時代の選択肢を低く見積もってしまうっていうのが「イノベーションのジレンマ」なんです。

総じて、圧倒的な成功体験がジャマをしているということですね。

成功し続けるためには、成功したときの副作用を知っておくことが非常に重要だというお話でした。

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