【諸江史耶】レッスンのセールスポイントは情報じゃない

今現在サウンドフリージョイのスタジオは「絵本だらけのスタジオ」をコンセプトに、改装計画をしておりまして、スタジオ中を絵本だらけにしてやろうと考えています。

それくらい、ジョイのオーナー「るーさん」が、絵本が大好きなんです。

昔はそんな絵本好きが講じて、サウンドフリージョイのYouTubeチャンネルに「絵本の読み聞かせ動画」を、彼女の演奏するピアノBGM付きでアップしていたことがあったんです。

ところが、ある作品の読み聞かせ動画を出した時に、その絵本の出版社から著作権侵害の申し立てがあって削除せざるを得なくなってしまったんです。

それからは、どうしても絵本の企画をしたい時には、るーさん直々にその作家さんに会いに行って、直接許可をいただきに行っていたりします。

ですがそもそも、「なぜ、削除申請をしたのか」ということについては少々思うところがあります。

おそらく考えられる理由は一つで、「YouTubeで無料で読まれてしまうと、絵本が売れないじゃないか!」という懸念だとは思うのですが、僕らは別に絵本のネガキャンをされていたわけではなかったですし、お子さんなどに聞いてもらいたくて、ただ読み聞かせしていたものが、削除申請の対象になってしまったんです。

ただ、これに関してはキングコングの西野亮廣さんが、自身の作品を無料公開された際にもおっしゃってましたが、絵本を買うお客さんは『あたり』の確認が取れたものしか買わないんです。

であれば出版社が絵本を売るには、まずは面白いかどうかの確認をとってもらう必要があるわけで、つまり、ネタバレがスタートラインなわけですよね。

前置きが長くなってしまいましたが、これって「情報の希少価値を売ろうとするから、ギリギリまで隠したがる」わけですよね?

ピアノレッスンにも同じようなことがあるなあと思っていて、僕が知ってるピアノ練習や音楽の情報なんて、飲みに行けばすぐ答えるし、LINEでももらえればすぐお答えします。

なぜなら、そんな情報はググればすぐ見つけられるから。

そんな、ググればすぐ見つかる情報をひた隠しにして、釣り上がらない価値を釣り上げようとするよりも、僕そのものに合う・会うとやる気になるなどをコンテンツと考えているんです。

そんな感じで、今後の情報化社会ではこの「情報の無価値化」はどんどん進んでくると思うので、「何を売って、何を見せて、何を隠すか?」は、今一度吟味してみてもいいかなと思います。

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