【諸江史耶】失敗を恐れて動き出せない生徒さんがいたので、ある本を勧めてみた

昨日20代前半の生徒さんから「失敗することが怖くてなかなか踏み出せない人はどうすればいいのか?」っていう質問をいただきました。

まず、失敗を恐れてる人っていうのは「失敗したら損するかもしれないから動けない」っていう損得で物事を見ているので、「失敗した方が得をするよ」っていう説明ができればこの問題はクリアですよね。

この説明をする上で、山口周さんの『ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式 』という本をオススメしました。

以下は本の内容の要約です。

その本の中では「役に立つもの」と「意味があるもの」について言及されています。

コンビニの商品を「役に立つもの」「意味があるもの」に分けると、前者がホッチキスやハサミ、後者がタバコやカップ麺です。

では次に、店に並んでいる商品の種類の数を見ていただきたいんです。

タバコの棚にはたくさんの種類が並んでいるのに対して、ハサミとかホッチキスはそれぞれ1種類しか並んでいない。

これはすなわち「役に立つものはひとつでいい」っていう結論です。

役に立つものは一つでいい。1番だけでいいんですね。

これを人間に当てはめて考えると、「正解を出すことが得意な人=役に立つ人」は一人いれば良いということです。

それなのに学校では今日も明日も相変わらず、役に立つ人になる訓練がされています。

AIが台頭する時代に重宝される人材とは何かっていう課題から目を背けちゃいけないし、特に日本の場合は、数年後に大人になる子供たちが背負わなきゃいけない負担は、どんどん大きくなるので、稼げない大人を量産している余裕はもうないんですね。

人の価値がどこに発生しているのかを、逐一軌道修正しながら教育を進めなきゃいけないと思います。

こうなってくると、役に立つ人ではなくて「意味がある人」を目指す必要が出てくる。

その違いはというと、役に立つ人のセールスポイントって機能性だったのに対し、意味がある人のセールスポイントは「ストーリー」なんです。

あなたが応援している人の中にも、能力的に長けているからではなくて、純粋にその人のバックストーリーを知っているから応援しているという方がいますよね?

典型例は「子供のピアノの発表会」とか、あとは僕の場合は毎年年末に開催している「モロオフ会発表会イベント」の参加者たちとか。

この人たちのストーリーに惹かれて、僕らは応援しています。

では、そもそも「惹かれるストーリー」ってどんなものだろう?

それは『浮き沈みがあるストーリー』です。

これ漫画とかでもそうなんでけど、ずーっと成功し続けるだけのストーリーには何の興味もなくて、失敗と成功を繰り返す人のストーリーには惹きつけられる。

ここまで話してくると見えてきたと思うのですが、結論としては、『失敗があるからストーリーが生まれて、意味のある人になれる』っていう話ですね。

失敗を恐れない・・・というか、失敗を報酬だと捉える(意味のある人へまた1歩近づく)ようにするだけで、失敗を恐れて踏み出せないという悩みは消えてくると思います。

そしてまた、この「失敗恐れモード」に陥りそうになったら、「成功するか失敗するか」で判断するのではなくて「ストーリーが生まれるかストーリーが生まれないか」で判断した方がいいと思います。

そう考えると、挑戦しない手はないっていう話です。

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