【諸江史耶】これまでのピアノ教室のシステムは限界に来ている

今日は結論がこれといって存在せず、「今なんとなくこんな感じですよ」という共有をして、これからのピアノ教室がどうあるべきかを大まかにお話しできればと思います。

ここ最近、教室に通うことがネックになっている人が目立ってきました。

その一つは「学べる速度」です。

わかりやすいところで言うと、在宅で学べるコンテンツが年々充実していることから、わざわざ月謝を払って、定期的に時間を使って、何度も教室に通い続けるよりも、毎日気兼ねなく家でできるコンテンツの方が、やっぱり優先される。

もう一つは「指導力の低さ」です。

ピアノの先生の多くは「自分が学んできたプロセス」を使って生徒を指導するので、基本的に「時代の流れに合わせてアップデートしていく」という発想がない場合が多い。

ましてや未だに「アプリでは学べない!本でやるべきだ!」と、本気で言っている人たちがいることには、驚きを隠せません。

うまく回っている教室は、これまでのピアノ教室の素晴らしいところは守りつつ、切り捨てるところは切り捨てて、新しい学びをどんどん導入して機能しています。

僕のレッスンではまず「ピアノを使って何をしたいのか?」を聞き、その目的に合わせて達成までのプロセスを計画して、提案しています。

その際に、目的によっては「このアプリ使ってみようか」と提案することもあるし「このネットサービス使ってみようか」となることもある。

時には「今度一緒にストリートピアノ行こうか」と提案することも。

この時の「プロセスの計画」と「提案」をスムーズに行うためには、やっぱり日々の「多方面にわたるインプット」が欠かせないし、教育者としてそれは、当然だと思っています。

そして目的を達成した生徒さんには「次の目的」または「卒業」を提案します。

積極的に「卒業」を提案するのです。

延命で続けるレッスンには何の価値もないし、また目的達成のために僕が必要であれば、ぜひご一緒したい。

その目的が「月に2度、先生と過ごしたい」などでも構わない。

こちらの都合で、ダラダラと続けさせることはないよ?ということですね。

教育業界全般に言えることですが、従来の教室の形がなんとなく限界を迎えつつある中、こうしたフラットな考え方が、次の時代を乗りこなす乗り物になるのではないでしょうか。

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