【諸江史耶】アフォーダンスをレッスンに取り入れる

まず、今日のタイトルにもあります「アフォーダンス」とはなんぞや?というところからですね。

例えば、ドアがあります。

このドアにドアノブがあれば、これをひねって、手間に引くか奥に押すことでドアを開けるという指示が、このドアノブには含まれています。

この時、ドアノブには「ひねってください」とも「ドアを押してください」とも書かれていない。

ドアノブそのもののデザインのおかげで、ひねればいい・引けばor押せばいいというのがわかるようになっている。

このように「デザインでもって、人の動きを決めてしまうこと」をアフォーダンスといいます。

これを有効活用することで、仕事でも、プライベートでもかなりのコストカットが望めます。

よく「テレビを見てないで勉強しなさい!」と親が子どもに怒るシーンを見かけますが、あれは「怒る」という非効率な方法を取らなくても、テレビを見たくなるようにアフォーダンスされている環境を見直せば済む話だと思います。

まあもちろん、あなたにとってもテレビが見づらくなるわけですが笑

ピアノ講師としての話に置き換えるならば、「なかなか練習に身が入らなくて」と悩む生徒さんには、ピアノが置いてある環境から見直して「アフォーダンスの設計」をするように促しています。

例えば、ちゃんと蓋を閉めて、楽譜が片付けられている方が、見栄えはいいかもしれませんが、蓋が開いていて、常に楽譜が開いて置いてある状態だと、どうしたって目につきます。

そして、例えば、「歯を磨く」とか「スマホを触る」といった時間を、このピアノの椅子の上で過ごすようにしてみてください。

多分、少しはピアノを触るようになると思います。

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